「なんだ斎藤、珍しいな。どこがわからないんだ?」 「いっき先生、裕子先生と結婚するんですか?」 ガシャン 私は動揺してペンケースを落としてしまった。 「ったく、珍しく手を上げたと思ったら、授業に関係ねぇ質問すんなよ」 「だってみんな気になってるし」 呆れ顔の先生に向かって、クラスのみんなもうなずく。 「裕子先生なぁ……来月結婚する」 ええっ?!