「俺の部屋は狭くて、4人も入るといっぱいいっぱいで、でもそれが何か嬉しかった。……こんな風に誕生日を迎えるのが嬉しかったんだ」 先生は一旦言葉を切って、私を見る。 え……先生の誕生日、今日だったんだ。 だから言わなかったの? でも、どうして。 雪の匂いが混ざった風が指先の感覚を奪っていく。 ちょっと身震いした私に、先生は自分のマフラーを巻きつけてくれた。