【完】君と流れ星を。

掴まれた左腕をさらに引っ張られて、抱きしめられる。


あ、タバコの匂い。

先生の近くにいるってことを実感する。



先生の手が私の背中からゆっくり移動して、私のコートのボタンをはずしていく。


「せん──」


先生、と言おうとした言葉は唇で塞がれて声にならない。



その時、遠くから足音と揺れる懐中電灯の明かりが近づいてきた。

私たちはドアのすぐ近くにいて、今ドアを開けられたらとても言い訳できない。


それなのに先生はコートを器用に脱がし、それを近くの机に置く。

そしてブレザーのボタンに手がかかった時、足音がすぐ近くで止まった。