「ごめん!待たせたかな?」
そう言って伊集院先輩が入ってきた。
私ははっと我に返って、「そんなことないです」とぎこちない笑顔で答える。
澤田くんはまた無言だ。
「圭介来てるかぁ?」
先生がドアから顔を覗かせた。
先生遅いよ!
私は心の中で勝手に先生に怒る。
先生に呼ばれた澤田くんがドアの方に歩いて行く。
「お、遅くなりました」
そう言って、大島先輩が澤田くんと入れ違いに実験室に入ってきて、バッグを置いてすぐに準備室の方へ向かう。
突然のあわただしい動きに私はただ呆然として、頼るように伊集院先輩の方を見た。
「大丈夫。3人ともすぐ戻るから」
優しい笑顔でそう言われて私はやっと安心した。

