【完】君と流れ星を。

足音が近づいて、そして、止まった。


ドアを開けたのは澤田くんだった。



き、気まずい……。

ただでさえ人見知りの私は、澤田くんと突然二人きりになって軽いパニック状態だ。


先生何やってるの?
早く来て!

そんな願いは虚しく、隣の準備室からは何の音も聞こえない。


この間のように、窓際の席に座った彼を横目でちらっと盗み見る。


……。

沈黙が時計の針の動きを邪魔しているみたい。


1秒が長い。


誰でもいいから早く来て!

その時、澤田くんが急に立ち上がったから私はびっくりして固まった。

彼はまっすぐに私に向かって歩いてきて、私のすぐ前で立ち止まった。


「この前は悪かったな」


突然の展開についていけない私は、多分、とっても情けない顔で彼を見上げた。

澤田くんは慌てたように元の席に戻って行った。