「どうして……」 少しの沈黙の後、私の手は強い力で振りほどかれた。 「あなたが悪いのよ!」 北大路先輩の整った顔に睨まれて、私は固まる。 「あなたが海斗に近づくから!!」 ……ああ、なんだ、そういうことか。 「何がおかしいの!?」 「心配しなくて大丈夫です」 私は笑顔で答える。 だって―― 「だって、私、好きな人いますから」 先生のことが好きだから。