「なっ……」 何するんですかって言うつもりが声がうまく出なかった。 「ちょっと疲れたから充電させて?」 耳が先生の心臓とぴったりひっついているみたいに、どくん、どくんっていう穏やかな音が近く聞こえる。 私の心臓の音は、どうか聞かれませんように。 赤くなったほっぺたも、どうか見られませんように。 「紗奈?」 名前を呼ばれて、不覚にも先生の方を見てしまう。 「はははっ、顔、真っ赤」 恥ずかしすぎる。 からかう先生の声と大きな手から身をよじって、私は部屋を飛び出した。