トントンと、プリントを片手に抱えてノックをする。 「失礼します」 ソファが置かれて、さらに雑然とした部屋の机で先生はパソコンに向かっていた。 顔は見えない。 「紗奈?」 名前を呼ばれて、近くまで行くと先生の顔が見えた。 パソコンのディスプレイの明かりが先生の顔を照らす。 「せんせ……メガネ……」 「ん?ああ、いつもはコンタクトなんだけどな、なんか今日は目が痛くて」