「紗奈?遅れるよ?」 「あ、うん、ちょっと待って」 千尋に気付かれないように、紙をさっとカバンに隠す。 プラネタリウムの原稿用にと色々調べた紙が、ぐちゃぐちゃに切り刻まれていた。 視線が痛い。 それでも私には千尋がいるから。 平気。 平気。 「おはよ」 たくさんの視線を浴びている廊下で急に声をかけられて、慌てて振り返った先には澤田くんがいた。 「お、おはよう!」 初めて挨拶された……。