【完】君と流れ星を。

本棚と先生の間にいる私は、後ろを振り向けない。


先生の言葉の意味がわからずに沈黙が部屋に下りて、また雨音が響いた。


「警戒してるってことは、俺のこと、『男』だって思ってくれてるわけだから」


「……?だって先生は男の人じゃないですか?」


クスクスっと後ろから笑い声が聞こえた。


「紗奈はかわいいよ。ほんと」


先生の言葉が聞こえた後、首筋に温かいものが触れた。

息が耳にかかって、体温が上がる。


突然のキスは、首に触れるだけの優しいキスで、私はどうしたらいいのかわからずに立ち尽くす。