【完】君と流れ星を。

本当にわからなかったんだ。
好きとか、恋とか。

ただ、そんな言葉は恥ずかしくて口に出せなくて、実際、よくわからなかった。



俺の誕生日が近づいた頃。

そう、その年初めての雪が舞った日のことだった。


梨紗が飼っていた犬が病気で死んだ。

負けず嫌いで泣き顔を見せない梨紗の涙を見て、俺はひどく動揺した。


細い肩は小さく震え、吐き出す白い息さえもこんなにも細い。

女の子なんだって、実感した。


そしてこの日、俺は自分の恋に気付き、同時にお前の気持ちにも気付いた。

初めて守りたいって思った子の心には、すでに他の誰かがいた。


そう、それだけのこと。




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