【完】君と流れ星を。

音は何も聞こえない。

スローモーションのように見えたのは、状況を理解しようと頭がフル回転していたからかもしれない。

先生の髪から月の光が透けて見えて、綺麗だななんて思ったりした。


息がかかりそうな距離になって初めて、キスされるんだって気づく。



……先生は私じゃない誰かにキスをするんだ。


それでもいい。

私は静かに目を閉じた。



しかし、先生の唇の温もりを感じたのは、私の唇ではなく、おでこだった。


額に感じる体温は熱くて、私は目を開けた。