「それで、なんかいい匂いがしてんだけど何?」 私はすっかり部屋に来た目的を忘れていた。 「あ!そうそう!雑炊作ったんだ。食べれそう?」 「お前が?」 あ……クリームコロッケ失敗したから不安だよね。 「違うって」 澤田くんは笑いをこらえるようにして言った。 「お前が思ってる意味じゃない。わざわざお前が作ってくれたのかって言ったんだよ」 私は照れ笑いをして、彼にお盆ごと雑炊を手渡した。 顔に出すぎかな……私って。 だから先生にもからかわれちゃうんだよね。