「女の子がいたから3部屋欲しいって言ったんだな、樹くん」 先生はその言葉に笑いながらうなずいた。 私は階段を上がって部屋の前に立つ。 『ベガ』と書かれたプレートが掛かった部屋が私の部屋のようだ。 鍵を回し、中へ入ると趣味の良いパステルカラーのカーテンが風に舞った。 シングルベッドが2つ。 窓際に置かれた小さなテーブルと向かい合う2つの椅子。 部屋にある家具はそれだけだった。 新しいわけじゃないけど、すべてがバランスよくて居心地のいい部屋だ。