「茉莉沙、遅れるわよー。」
お母さんの声で我に返る。

ヤバ!
もう7時45分!

あたしは、鞄を掴むと玄関までダッシュした。

「茉莉沙いってらっしゃい。」
玄関にはお姉ちゃんがいる。

遠慮がちに笑うお姉ちゃんは、
本当に姉妹かと思うくらい可愛かった。

「いってきます・・・・。」
それがまた悔しくて、あたしは下を向いてしまう。