【短編】憧憬-adoration-

「あ、misatoさんですか?」

テンパるのを抑えながら、なんとか笑顔を作る。

鏡すらもまともに見ていないこの三年間。笑顔すらも作り方を忘れているところだった。

私よりも一回り以上は大きな身長に、ちょっと黒がかった茶髪。

なにより・・・かっこいい!!

何このイケメン!!何人ですか!?

「モノリスさん、こっちですよ。花兄さんもきてますから」

にっこり笑って、私の腕を引いてあるくmisatoさん。

「おや、はじめましてモノリスさん」

「は、はじめましてっ・・・花兄さん」

こっちはこっちでイケメンだった。

30代前半のようで、いうなればダンディといった感じだ。無精髭が好みです。とても。

私は二人の目の前に座る。

「まず、お二人とも、今回はありがとうございました」

と、misatoさんが切り出した。

「いや、こちらこそどうもね。俺は動画作り出したの最近でまだまだダメダメだったのにね」

と、花兄さんが謙遜なさる。

「え、最近なんですか・・・!?」

「うん。丁度半年位前にね」

びっくりだ。

半年前って言ったら、私はひたすらにイラストを描いていて・・・あ、嘘、スランプでした。

「その分モノリスさんがベテランだったからね、なんとかなったよ」

ダンディに花兄さんが笑う。

「い、いえ、私は、その、言いにくいですがそれが本職で、しかも自宅でやってるんでそうなっちゃっただけで・・・今日ここに来るのも、相当勇気振り絞ったんですよー」

と笑いながらいった。

「misatoくんはまだ若いみたいだけど、いくつなの?」

「あ、それは私も気になるなぁー」

「あ、俺ですか?高二です」



「あらやだ、年下ですよー」

私はまた笑いながら言った。

「モノリスさんはおいくつなんですか?」

「こら、misatoくん、女性にその質問はだめだぞー」

ふたりとも冗談混じりに言っているが、興味津々のようだ

「だ、大学一年です・・・」

「えぇ!?そ、そんな年であんなイラストがかけるんですか!?」

「そんなこといったらmisatoくんも凄いと思うよ」

「そ、そうですか・・・?て、照れますね・・・」