ぎゅっ、と手を握り返して 頑張って、って伝える。 あの時を、もう一度。 あの頃から真っ直ぐバカみたいに 2人で歩いてきた私たちだから こんなやり方でしかきっと 進めない。 私たちらしい、進み方。 最後の一歩。 目を閉じた潤は深呼吸していて、 次に目を開けたときには 決心したように強い瞳になっていた。 背中を押したのは、きっと あの時の、幼稚園児の私。