───────────ザザ... 波の音と、私の声だけが 響く中に潤の笑い声が混じって来て 閉じていた目をそっと開けた。 今さっきまで、私は昔の ”ここ”に居たような気がする。 「 それって、今日だったんだ 」 「 うん。覚えてたの? 」 帰ってお父さんやお母さんに 散々怒られたあと、カレンダーに 大きなハートを書いたのを覚えてる。 ガキだったな。と笑う潤に つられて笑いながら、 あの日の潤と重ねて見ていた。