「けど、お前珍しいな。普段は起きているのに」 『……』 「夢でも見ていたのか?」 ピタッとシャーペンを走らせていた右手が、洸太のこの言葉で止まる。 あぁ、そういえば、あの夢は中島と初めて出会った日の話だよ。 そうそう。 入学して3日後の出来事で―…… “中島ソラ” “……ソラ?” “蒼い空と書いて、蒼空” “ふーん。綺麗な名前じゃん” 『ッ、』 顔に熱が集中する。