こいつとの関係を深めては駄目だ。 この場を乗り切る最高の手段は――… 「川村さんって、特待生だよね?」 『な――っ!』 「新入生挨拶の代表だったでしょ」 『(うわー、最悪)』 あたしは顔を歪ませて、舌打ちをする。 「あからさまな態度を取られると、俺悲しく――…」 『分かってるなら、失せろ。金輪際、あたしに近付くな』 あっ、堪えられず本音を口に出して――…