砕かれる防音壁。 瞳を開ければ、口元を歪ませ黙視している洸太が目に映る。 罪悪感が膨れ上がるけど、仕方ない。 あたしがどの答えを出そうが、結局は同じだ。 洸太を喜ばせるどころか、苦渋に満ちた表情をさせてしまう。 『(運命からは逃れられない、か……)』 すっかり変わってしまった、あたしと洸太の間にある空気。 ほんと、何もかも上手くいかない。