「川村廉って、凜の兄貴だろ?今日から俺たちの新しい担任の“先生”」 『ま、まさかぁ~』 アハハハハッと、乾いた笑いを溢すあたし。 昨日、そんな話聞いてないぞ? てか、教員免許持ってるなんて、一言も聞いてないぞ? あたしは信じない。 そんな漫画みたいな展開があってたまるか。 そう思っていた。 けど、教壇に立っている男を見て、信じるしかなくなってしまった。 「本当は、来年の四月から新米教師として働く予定だったのですが、」 その話も聞いてないんだけど。