あたし達は、本当に相思相愛の仲じゃない。 一度も付き合ったことなどない。 けど、 「なぁ、凜。今晩の飯は何?」 『……』 「良いねぇ。んじゃ、邪魔させてもらうわ」 『は!?“良いねぇ”って……。てか、来るな!!』 「って言いつつも、家に上がらせてくれるのが凜だろ?」 曖昧な関係ではある。 ニヤリと口元に緩く弧を描く中島。 その男を眼光鋭くして睨むあたし。 二人の相性? 最悪だけど、最良。