【完】俺だけを愛して溺れろ。




『……中島。あんたのことが、誰よりも嫌いだ』


「え?まさかのこのタイミングでその発言?てか、支離滅裂じゃね?うわー、傷付いたー」



と言いつつも、愉快げに口元を緩める中島。



オイ。



明らかに、楽しんでいるでしょ。



あたしはスッと視線を斜め右に下ろし、中島に聞こえるように舌打ちをする。



「あれ?もしかして、あの男の件でまだ憤慨してる?」


『(よし。今日こそ、こいつを無視しよう)』


「凜、聞いてる?」


『(こいつに関わると、ろくでもないことが――…)』