魔天戦史



「……今のを避けるか……」

「いやぁ、危ない危ない……流石は雷帝、左手一本でもこの強さとは……」


「だが、これが限界でもある……だから、そろそろ……」


憲蔵は右手を振り上げた。


「!まさか……!?」


「……こっちも、使わせて貰おう…………!!」



憲蔵は振り上げた右手に霊力を込めて、それを地面に叩きつけた。


「ぐッ……!?」

その衝撃に怯んだ仙石に、すかさず憲蔵は拳を叩き込んだ。















「ハァッ!!」


京介はグングニルを振り抜いた。勇翔はジャンプしてかわしながら、槍から激しい水流を京介に叩きつけた。



「甘いッ!!」



だが京介は水流を切り裂いて着地際の勇翔に渾身の突きを放った。



「クッ!!」



勇翔はとっさに鞘に収めていた光翔剣の刃で突きを防いだ。互いに押し合いながら一歩も譲らないが、京介に押さえられている勇翔に背後から蓮が斬りかかった。



「ハァッ!!」


「くっ、ハアァッ!!」


勇翔は槍を振るって京介を後退させて、蓮に突きを見舞った。



「ッ!!」



蓮は咄嗟に身体を捻って突きをかわし、すれ違い様に再び斬りかかったが、今度は光翔剣によって防がれ、吹き飛ばされてしまった。京介の側に着地して再び構えたが、ここまで全くダメージを与えられなかった。


「・・・なんて奴だ・・・あの連携で無傷だなんて・・・」


「やはり、強い・・・」


二人は再び斬り掛かろうと走り出したが、その瞬間、激しい地響きが起こった。



「な、なんだ!?」



京介が辺りを見回すと、どうやら海から砲撃されているようだ。砲撃の来ている方向を見ると、潜水艦が一隻海上に姿を現していた。



「潜水艦だと・・・!?」