「……ごめん、父さん……」
「気にするな…いつかはこうなると分かっていた」
「…うん……でも、僕はどうして……」
「……あれは………」
斗耶が説明しようと口を開きかけたその時………
「全員動くな!!」
「!?」
その声は、勇翔達の後方から聞こえた。その声に振り返ると、勇翔達を取り囲む様に集団が現われた。
「………憲蔵さん…?」
声をかけたのは、憲蔵だった。よく見ると、京介や蓮、ガリスにユリスもいる。周りの集団も、統合軍の兵士達だ。
「………やはり、仮面の男はお前だったか…斗耶……」
「……………」
「……なぜだ?」
「……前にも言ったはずだ、憲蔵………今の世界には、革命が必要だと……聖霊すらも必要としない、新しい世界への革命が……」
「……革命か…ならば、お前も共に捕らえよう」
「…共にだと……?」
「……勇翔…お前を連行する」
「!?な………!?」
勇翔は、突然のことに言葉が出なかった。代わりに、斗耶が反論した。
「……どういうことだ?」
「……大元帥の勅命だ…坂原勇翔上級特佐を連行しろとな……」
そう言われても、斗耶は全く動揺していない様だ。
「………やはり来たか……」
「……なに………?」
「…シヴァが目覚めれば、大元帥が動くのは当然だ…容易に想像出来ていた」
「………まぁ、良い。さぁ、共に来て貰うぞ、勇翔……」
憲蔵が一歩踏み出すと、斗耶が勇翔の前に出た。

