部屋の中に、二つの人影が並んでいる。片方は、アイザック…もう片方は、クロウリーだ。



「……斗耶さんが…?」



「……あぁ…何か、焦っていた様だが……」


「……まさか、シヴァが……!?」


アイザックは何か思い立ったのか、足早に部屋を出て行った。



「……分からんものだな、人間とは………フッ…私も、かつて人間だったものだが……」


クロウリーは一人部屋に残って、ワインのグラスを傾けていた。








「はっ!!」



斗耶が剣を振るって勇翔を吹き飛ばした。その着地した地面に、純白の魔方陣が広がった。勇翔は横に飛んで魔方陣の外に飛び出した。一瞬遅れて、魔方陣から白い槍が突き出した。それをかわした直後の勇翔に、ジョージが騎士団と共に奇襲をかけた。



「貰った……ッ!!」



だが、ジョージと騎士団は勇翔が放った魔法でまとめて吹き飛ばされてしまった。魔法を放った直後の勇翔に、テムジンが背後から剣を振り下ろした。



「仕留めた……ッ!?」


だが、テムジンは振り返り様の勇翔の光翔剣で弾き飛ばされてしまった。



「く………ッ!?」


だがそこに間髪を入れず赤い竜が勇翔に炎を吐いた。勇翔は一瞬で業火に包まれたが、すぐに炎の中から飛び出して、赤い竜の首を落とそうと切りかかった。



「……させんぞ、勇翔……!!」




だが、赤い竜の首目掛けて飛んだ勇翔を、背後から斗耶が斬った。勇翔は、その衝撃で地面に叩き付けられていた。あまりの衝撃に、地面が少し陥没し、立ち上がった勇翔も、僅かによろめいている様だ。



斗耶達は、再び揃って勇翔に対峙した。