「……謹んで、お受けいたします…」



「あぁ……儂も、これで現役引退だな……」


「そんな…まだまだ現役だと思いますが……」



「いやいや……あちこちが痛くて敵わんよ。もう満足に武器も振るえんのだ……全く、年はとりたく無いものだ……」



「……とてもそうは見えませんよ、ハイド准将?」



「いやはや、アイリス元帥にそう言って頂けるとは……存外、嬉しいものですな」



「そうですか?………それで、星詠みの郷というのは……」



「あぁ……元帥でも、流石にご存じ無いか……日本の、富士の樹海の奥深くに、強力な結界が展開されているのはご存じか?」


「……えぇ…聞いたことはありますが……あれは、極焔の宝珠を守る為の結界なのでは?」




「それもありますが……その結界の奥には、異次元への転送装置があるのですよ」



「転送装置……ですか?」


「その転送装置の先には、星の運行によって吉凶を占い、星の運命に従って生きる部族が住む里があるのですよ。その里には、代々伝わる宝として、星を断ち切る剣が伝わっているそうです……」



「星を断ち切る剣……?」



「それを運んだのは、外界から舞い降りた一人の男だそうです…恐らく、初代大元帥がその里に光翔剣を隠したのでしょう……」



「初代大元帥が、そんなことを……その里に行くしかありませんね……」


「では、俺も同行しましょうか?」



「いえ、大佐はここの指揮権を譲渡されたのですから、ここを離れる訳にはいかないでしょう……誰か、一緒に行ける方がいらっしゃると良いのですが………」