「……ここが、僕が在籍しているプレイヤーを育成する専門学校です。体育館や武道場もあるし、寮もあります。僕は、寮に住んでます」


勇翔は、公王の親衛騎士団を連れて街中を案内していた。数人の外国人が固まって移動しているので、嫌でも周囲の視線を感じてしまう。しかも全員が中々に見られる顔立ちをしているので、尚更だ。


「……中々設備が整っているのですね……世界各国の教育機関を見渡しても、ここまで整った設備はあまり無いでしょうね………」


「えっと……メタトロンさんは、こういった施設には詳しいんですか?」


「えぇ、多少は……私も、かつては教師でしたので……」


「メタトロンさんは、先生だったんですか?」

「昔の話ですがね……」

「ボク……教わってた…」


「あ、ドミニオン君…教わってたって、メタトロンさんに?」


「……(コクコク)」


「そ、そうなんだ……」

「彼は私の教師としての最後の教え子ですよ。公国内でも優秀な生徒ですよ」

「…確かに、見てるとそんな感じがしますね……皆さん、優秀そうな感じがしますから……」


「……私達からすれば、貴方の方が優秀な様に思えますが…」


「いえ、そんなことは……」


「今の貴方は、国連統合軍の上級特佐という立場の、れっきとした軍人でしたね?」


「あ、はい…あまり、仕事の内容を知らないんですけど……」


「私達は、立場上は国連統合軍の客員士官という立場ですから、階級で言えば大尉止まり…つまり、貴方の部下なんですよ?」


「……そうなんですか?」


「……やはり、ご自覚なさっていない様だ……今の貴方は、大佐……いや、もしかすると准将並の権限を与えられているかも知れません……」