四人は敷地内の森にやって来た。

「…ここならいいかな…全員、聖霊の降霊を許可する!」

すると全員が右手を空に突き出した。

「来れ、ソロモン!万魔を従えし魔術師の王よ!」

学園長が叫ぶと空から金色に輝く稲妻が落ちた。学園長は髪と瞳が金色に輝き、右手には身長より少し長い杖を握っている。肩には独特な意匠が施された法衣を纏っている。

「来れ、アマテラス!日いずる国を守護せし日輪の女神よ!」

蓮が叫ぶと空から太陽光の輝きを放つ稲妻が落ちた。蓮の髪と瞳は深い金色になっている。その服は純白に輝く独特の和服だった。

「来れ、ウリエル!罪を裁きし神の炎を司る者よ!」

須山が叫ぶと空から紅蓮に輝く稲妻が落ちた。須山の髪と瞳は紅蓮に輝き、背中からは純白に輝く二枚の翼が生えている。

「来れ、ミトラ!調和と平和を司りし太陽神よ!」

真藤が叫ぶと空から太陽光の輝きを放つ稲妻が落ちた。真藤の髪は金色になり瞳は紅蓮の輝きに満ちている。背中には紅い翼が生えている。

「よし。行くぞ!」

四人は森から空に飛び立った。




四人は報告にあった場所に向けて飛んでいた。

「…何か来るぞ!」

須山が叫ぶと四人の遥か前方に黒い群が蠢いていた。

「…あれが、敵性反応の正体か…各員散開!会敵後、敵を殲滅する!」

「「「了解!」」」

四人は一斉に散開した。

「神器発動!天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)!」

蓮は首から下げていた勾玉をとって叫んだ。すると勾玉が光を放ちながら形を変えた。勾玉は剣の握りになり、そこから刃が伸びた。一本の刃から両側に三本ずつ剣先に向かって曲がる形の刃が生えた。光が薄れるとその刃は澄んだ蒼色なのが分かる。

「はぁっ!」
蓮が剣を振るうと敵の群が一気に切り裂かれた。

「あれが、アマテラスの力か…うかうかしてられないな!」

須山も敵の群に突っ込んだ。

「神の炎を受けてみろ!フレイム・バースト!」

須山は両手に火球を作り、それを胸の前で一つにして巨大な光線を放った。光線は灼熱の波を帯びて敵の群をなぎ倒した。