「…分かりました。」

蓮も同じ様に天叢雲剣を抜いた。その風で同じ様に足元の花が風に舞った。

二人の間に風が吹いた。その風が、大量の花びらを舞い上げる。その時、二人は同時に地面を蹴った。二人は全く同じ動作で互いの剣をぶつけあった。激しい火花が散る。二人はまた同じ動作で今度は同時に距離を開けた。先にしかけたのは、アマテラスだった。

「はぁっ!」

アマテラスが振った剣から剣圧が刃の様に放たれた。蓮はそれを飛んでかわした。

「はっ!」

蓮は空中から剣圧を飛ばした。アマテラスはそれをバック転でかわして、着地して間髪を入れずに蓮に剣圧を飛ばした。

「くっ!?」

蓮は剣を盾にしてアマテラスの剣圧を弾いた。その衝撃で体が回転したが!蓮はその勢いを利用して一気に地面に着地した。そして間髪を入れずに地面を蹴った。

「はぁっ!」

蓮は剣を両手でアマテラスに叩き付けた。アマテラスは剣を盾にして防いだが、その衝撃で地面が陥没した。

「く…ッ、はあぁっ!」
アマテラスは秘めていた霊力を一気に開放して蓮を吹き飛ばした。着地した蓮はすぐに剣を構えた。二人の間に緊張の空気が張り詰めた。

「…さすが、アマテラスですね…簡単には下せませんね…」

先に話し出したのは蓮だった。

「貴女も、やはり予想以上の力をお持ちですよ。やはり、貴女は歴代で最も適合値が高い様ですね。」

「…歴代、というのは…」

「…私は、逢原家の血統と契約を結んでいるのです。その契約は、逢原家に女性が生まれた場合、私が契約を交わし、その女性を心身共に支えること…」

「…そんな、契約が…」
「そして私と契約を交わした女性は、全員その生涯をある神器に記録するのです。」

「神器に…?」