「無論、儂とてこのまま軍に配属させる気は無い。じゃから奴を呼んだのじゃ。」
その言葉に合わせる様に部屋に男が入って来た。男は白髪に白い髭を生やし、肩から灰色の羽織を掛けていた。
「げ、弦慈郎様!?」
京介は客人に頭を下げようとした。
「あぁ、そのままでよい。」
しかし男がそれを止めた。
「…久し振りだな、京介君。随分と大きくなったものだ…」
男は感慨深そうに顎の髭を撫でた。
「まぁ、座れ弦慈郎。」
弦慈郎は拾蔵に勧められた座布団に腰を下ろした。
「しかし、この屋敷に来たのも随分と久し振りだ。」
「そうじゃな。十年振りくらいか。」
「あぁ。京介君も、その時に会っただけだからな。」
「はい…お懐かしいですね。」
「…それで、話というのは?」
「今、この屋敷に蓮君が居るのは知っておるな?」
「あぁ。蓮から聞いている。」
「蓮君に、天叢雲剣の 真打を教えてやってくれんか?」
その言葉に弦慈郎の顔色が変わった。
「…そうか…ついにか…良いのか?」
「…あぁ。そろそろ必要じゃろう。」
「…分かった。蓮はどこだ?」
「家の者に伝えれば、どこに居るか探してくれるじゃろう。」
「分かった。」
弦慈郎は部屋を出て行った。
「…お祖父様…その、真打というのは…」
「あぁ…天叢雲剣には、二つの姿がある。いつも蓮君が使っておるのは、言わば浄化のみに特化した防御型…しかし真打はそうではない。」
「何か違うのですか?」
「真打は、その浄化の力を攻撃に転化した超攻撃型…全ての悪意あるものを浄化し、無に返す最強の霊剣じゃ。その力は、エクスカリバーとも互角と言われておる。」
「エクスカリバーと…」
「エクスカリバーは守りに特化した霊剣じゃが、天叢雲剣の真打は攻撃に特化した霊剣という訳じゃ。」
その言葉に合わせる様に部屋に男が入って来た。男は白髪に白い髭を生やし、肩から灰色の羽織を掛けていた。
「げ、弦慈郎様!?」
京介は客人に頭を下げようとした。
「あぁ、そのままでよい。」
しかし男がそれを止めた。
「…久し振りだな、京介君。随分と大きくなったものだ…」
男は感慨深そうに顎の髭を撫でた。
「まぁ、座れ弦慈郎。」
弦慈郎は拾蔵に勧められた座布団に腰を下ろした。
「しかし、この屋敷に来たのも随分と久し振りだ。」
「そうじゃな。十年振りくらいか。」
「あぁ。京介君も、その時に会っただけだからな。」
「はい…お懐かしいですね。」
「…それで、話というのは?」
「今、この屋敷に蓮君が居るのは知っておるな?」
「あぁ。蓮から聞いている。」
「蓮君に、天叢雲剣の 真打を教えてやってくれんか?」
その言葉に弦慈郎の顔色が変わった。
「…そうか…ついにか…良いのか?」
「…あぁ。そろそろ必要じゃろう。」
「…分かった。蓮はどこだ?」
「家の者に伝えれば、どこに居るか探してくれるじゃろう。」
「分かった。」
弦慈郎は部屋を出て行った。
「…お祖父様…その、真打というのは…」
「あぁ…天叢雲剣には、二つの姿がある。いつも蓮君が使っておるのは、言わば浄化のみに特化した防御型…しかし真打はそうではない。」
「何か違うのですか?」
「真打は、その浄化の力を攻撃に転化した超攻撃型…全ての悪意あるものを浄化し、無に返す最強の霊剣じゃ。その力は、エクスカリバーとも互角と言われておる。」
「エクスカリバーと…」
「エクスカリバーは守りに特化した霊剣じゃが、天叢雲剣の真打は攻撃に特化した霊剣という訳じゃ。」

