「…ふ、あぁぁっ…うーん…もう朝…か…」
勇翔はへやのカーテンを開けた。外はもう日が登っていた。勇翔は時計を見た。
「六時半かぁ…着替えちゃおうかな…」
勇翔は着ていた服を脱いで壁に掛けてある制服に着替えた。そこに誰かがドアをノックした。
「はい?」
「あ、ユウ君?私だけど…もう起きてる?」
「晶ちゃん?うん、丁度着替えたところだよ。どうしたの?」
「朝食が出来たんだって。だから、一緒にどうかなって…」
「あ、うん。行くよ。」勇翔はドアを開けた。そこには晶が制服を着て立っていた。
「じゃあ、行こう?」
「うん。」
二人は階段を降りて一階の食堂にやって来た。
「へぇ。中に食堂があるんだ。凄いね…あれ…?」
勇翔は食堂の中の椅子に座っている女性に気がついた。
「あれ、誰だろう…晶ちゃん、知ってる?」
「ううん。誰だろうね…」
「あいつは、逢原蓮…同じ寮の奴だよ。制服着てるだろ?」
「!き、京介さん…ッ!?脅かさないで下さいよ…知ってる人なんですか?」
「あぁ。ちょっとな。お前らも飯食いに来たんだろ?」
「あ、そうだった。」
「京介さんもですか?」「あぁ。丁度いい。お前らも蓮と顔合わせするか?」
「はい。」
「じゃ、行こうぜ。」
三人は蓮が座っている席の反対側に座った。「あら、おはようございます。」
「あぁ。お前こいつらの事は知ってるか?」
「いえ…初めてお会いしますね…」
「そうか。なら紹介しとこう。こいつが、坂原勇翔。」
勇翔が頭を少し下げた。
「初めまして。坂原勇翔です。」
「で、こいつが冨山晶だ。」
「冨山晶です。初めまして。」
「逢原蓮と申します。京介さんとは、小さい頃からのお知り合いなんです。」
「へぇ。そうなんですか。」
そこに女性がご飯を運んで来た。
「あ、ありがとうございます。」
勇翔が礼を言うと女性は爽やかな笑みを浮かべた。
「おう!好きなだけ食べな!おかわりもあるからな!しっかり食べないと、学園の授業はこなせないからね。」
「はい。ありがとうございます。じゃ、戴きます。」
三人は出されたご飯を食べ始めた。蓮も途中だった食事を再開した。