｢来い、四騎士!!｣

レオンが叫ぶと、棺から何かが出てきた。それは大柄な馬に跨がった人影だった。その服は端がボロボロで、馬も蒼、紅、白、灰色と様々で、持っているのも弓矢、剣、秤、大鎌と様々だ。しかし共通しているのはそれぞれか極めて強力な霊気を纏っていることだ。

｢レオンさん…これは、一体…｣

｢これは、黙示録の四騎士だ。新訳聖書ヨハネの黙示録にその名が記された、四人の騎士だ。｣

｢四人の…騎士…？｣

勇翔はレオンの言葉が信じられなかった。何故なら、その四人の騎士はどちらかというと死神の様に見えたからだ。

｢往け！四騎士!!｣

四人の騎士はレオンの命令に従って悪魔の大群に向かって飛び込んで行った。四人の騎士は圧倒的な強さで悪魔を蹂躙していく。その戦い方は、まさに死神の様だ。

｢これでは、儂らの出る幕が無いのぉ。｣

拾蔵は笑っている。しかしその時、更に大量の悪魔の大群が、今度は西側に現われた。

｢では、儂らはあっちに行くとするかのぉ。レオン、ここはお主に任せるぞ。｣

｢了解しました。｣

拾蔵達は西側に向かった。

｢…こっちは、数が多い様じゃな。まぁ、いちいち連携を指示する必要も無いじゃろう。ただ住民だけは最優先で救助してやってくれ。｣

皆が無言で返した。

｢良し、行くぞ。｣

皆一斉に悪魔の大群に向かって飛び込んで行った。悪魔を切り裂き、焼き付くし、撃ち抜き、滅ぼして行く。レオンの方も、かなりの数の悪魔を倒している。しかしそれでも悪魔の数は一向に減らない。皆それぞれに疲れの色が見え始めた。

｢く…こうも数が多くては…｣

八洲が動きを止めたその瞬間、八洲に背後から悪魔が襲いかかった。

｢!？｣

八洲は咄嗟のことで反応が遅れた。しかし、誰かが間に入って八洲をかばった。それは…