京介は寮に戻っていた。玄関の鍵は持ち出していたから、開けて入る事が出来た。
「…さすがに、長くかかり過ぎたな…早く寝るか…」
京介は自分の部屋に向かった。扉の前まで来てドアノブに手をかけた。
「…これは…」
京介はドアと床の僅かな隙間に挟まれた紙を見付けた。京介は紙を広げて読んだ。
「…北口で待つ、か…一体、誰が…まぁ、行ってみるか。」
京介は紙に書かれた北口に向かった。
京介は北口にやって来た。北口の門柱の下には、一人の男が立っていた。
「…お待ちしておりました…若殿…」
男はそう言って片膝を付いて頭を下げた。
「頭目…久し振りですね。」
「はい…今度は、御父上様より賜りし物を御渡しに参りました。」
「…父上からの…?何だ?」
「これで御座います。今の若殿には、必要な物だとか…」
男は懐から包みを出して京介に差し出した。京介は包みを受け取って開いた。
「…これは…!?」
中には緑色に輝く宝石が包まれていた。
「緑昂石(りょくこうせき)か…!?」
「左様で…しかし、ただの緑昂石ではないとの事ですが…」
「あぁ、そうだろう。これは古より伝わる、霊気を内包した神の武器…『神器』の核とも呼べる物だ。そこいらで発掘される普通の緑昂石とは格が違う…!」京介は緑昂石を握って霊力を注ぎ込んだ。緑昂石は本体と同じ緑色の光を放った。光は次第に凝縮して細長い塊になって弾けた。弾けた光の中から現われたのは、京介の身長より少し長い槍だった。
「おぉ…これが、北欧の主神オーディンが使っていた槍…魔槍グングニルか…!?」
京介がグングニルと呼んだ槍は、特に派手な装飾も無く、槍からはどこまでも澄んだ霊気が漲っていた。
「凄い霊気だ…流石は北欧の主神が愛用した魔槍だ…」
京介は槍を元の宝石に戻した。
「緑昂石は、鍛冶師に頼んで好きな形にして良いとの事です。幸い、この学園には優秀な鍛冶師がいる様ですので、その者に頼むのが宜しいかと存じますが…如何致しますか?」
「何がだ?」
「いえ…もしお頼みになりませんのでしたら、こちらで御好きな様に設計致しますが…」
「…いや、そこまでして貰う事もないでしょう。ありがとうございました。父上に御礼を申しておいて下さいますか?」
「…承知しました…」
男は一瞬で姿を消した。
「…さすがに、長くかかり過ぎたな…早く寝るか…」
京介は自分の部屋に向かった。扉の前まで来てドアノブに手をかけた。
「…これは…」
京介はドアと床の僅かな隙間に挟まれた紙を見付けた。京介は紙を広げて読んだ。
「…北口で待つ、か…一体、誰が…まぁ、行ってみるか。」
京介は紙に書かれた北口に向かった。
京介は北口にやって来た。北口の門柱の下には、一人の男が立っていた。
「…お待ちしておりました…若殿…」
男はそう言って片膝を付いて頭を下げた。
「頭目…久し振りですね。」
「はい…今度は、御父上様より賜りし物を御渡しに参りました。」
「…父上からの…?何だ?」
「これで御座います。今の若殿には、必要な物だとか…」
男は懐から包みを出して京介に差し出した。京介は包みを受け取って開いた。
「…これは…!?」
中には緑色に輝く宝石が包まれていた。
「緑昂石(りょくこうせき)か…!?」
「左様で…しかし、ただの緑昂石ではないとの事ですが…」
「あぁ、そうだろう。これは古より伝わる、霊気を内包した神の武器…『神器』の核とも呼べる物だ。そこいらで発掘される普通の緑昂石とは格が違う…!」京介は緑昂石を握って霊力を注ぎ込んだ。緑昂石は本体と同じ緑色の光を放った。光は次第に凝縮して細長い塊になって弾けた。弾けた光の中から現われたのは、京介の身長より少し長い槍だった。
「おぉ…これが、北欧の主神オーディンが使っていた槍…魔槍グングニルか…!?」
京介がグングニルと呼んだ槍は、特に派手な装飾も無く、槍からはどこまでも澄んだ霊気が漲っていた。
「凄い霊気だ…流石は北欧の主神が愛用した魔槍だ…」
京介は槍を元の宝石に戻した。
「緑昂石は、鍛冶師に頼んで好きな形にして良いとの事です。幸い、この学園には優秀な鍛冶師がいる様ですので、その者に頼むのが宜しいかと存じますが…如何致しますか?」
「何がだ?」
「いえ…もしお頼みになりませんのでしたら、こちらで御好きな様に設計致しますが…」
「…いや、そこまでして貰う事もないでしょう。ありがとうございました。父上に御礼を申しておいて下さいますか?」
「…承知しました…」
男は一瞬で姿を消した。

