私たちが座るのを確認した男性が、

笑顔を私に向けて、話し始めた。

「初めまして。

私は誠之助の父親で、

唐沢 誠治といいます。

こっちは、妻の涼乃(すずの)」


・・・誠之助さんのご両親?!

何でこんなところに、

私を連れてきたの??

「は、初めまして」

私は理解不能ながら、

とりあえず、頭を下げた。



「…で、早速なんだが、

結婚はいつごろしようと考えてるんだ?」



・・・

お父さんの一言で、

私は開いた口が塞がなかった。