・・・

愛奈をこんなに悲しませているのは、

きっと俊なんだろう。

・・・

オレは怒りを堪えるのに必死だった。


・・・

その日の晩は、

ずっと愛奈を抱きしめていた。

・・・

愛奈の涙は

枯れることを知らないかのように、

泣き続けていた。

・・・

こんなに苦しむ愛奈は、

見たくない。

抱きしめる腕に、

力が入った。