新婚さんの事情













そして....




「じゃあ、そうゆうことだ、木下!お前には期待してるんだからな!これで俺の立場も上がったことだ!」

担任はそういって
僕の肩を持つ


「はい、わかりました」


僕はそう言ってその担任の手を払った



うぜーな、ちょっと、前の模試が良かったからって
なにが期待してるだ


お前はどうせ僕の未来なんてこれぽっちも考えてない
自分の出世のために僕を利用してるだけだ

それだけのことで呼び出すなっつーの



僕はそう思いつつ職員室を後にする



大人なんて皆そうだ、自分のことばっか

その目線の先には黒く染まったものしか見えない


すると、その時

だった


まっすぐ僕を見つめるあのヒカリの顔が

浮かんできた

そして、その顔が笑顔になっていく



なんでだ?なんで、一途名が浮かんでくるんだ?