新婚さんの事情



「待てよっ!」


僕は佳代を追いかけてその手首を掴んだ


「何よっ!メールの返事もくれないと思ったら違う女とっ!」


そういって佳代は僕の手を振り払う


「本当に一途名には数学の問題を教えてただけなんだ、それと、その理由でメールを返せなかったんじゃない」


「じゃあ、なんで返してくれなかったの?」


佳代の手が震え始めていた


でも、ちゃんとここで言わなければ...



「それは、、お前の束縛に耐え切れなくなって、だから、もう、俺たち別れよう」


僕は佳代の目をまっすぐに見る


「え...」


佳代の目から涙が溢れる


「ごめん」


「別れてほしいのは、さっきの女がすきだから?」


佳代は涙を指で拭いながら言った


「えっ...、それは...」



僕はその佳代の言葉に上手く返事が出来なかった


なんでだ?



「そうなんだね...」


そして、佳代はそれだけ言ってその場から去った