「ヒカリー!早く起きないと仕事間に合わないわよ!」


深い眠りを覚ますお母さんの声が聞こえてくる


うう、もう朝か、仕事か、また、あの満員電車か
もう、しんどい...


って!
待って、私、今日は、キノと一緒に
電車乗るんだった!!


ヤバイ!待ちあわせ時間に間に合わない!


私は急いで着替えて、荷物をまとめて
1階に下りる

「はよー、ヒカリ、毎日大変ね~、独身って」


リビングに入ると朝食を食べながら私にちょっかいを
かけてくる私の姉の理沙子


「うるさいなぁ!旦那と喧嘩して実家に帰ってきた人には言われたくないよ!」


姉は私より5歳上、1年前に結婚して幸せの生活を送ってるといなや、
つい最近、旦那と喧嘩して実家に戻ってきた


「こっちにも、色々事情っていうもんがあるのよ」

あー、もうこんなに私は急いでるっていうのに
お姉ちゃんは!!


「もう!キノとの待ち合わせ間に合わなかったらお姉ちゃんのせいにするからね!」


「おっ!あんた、今日木下くんとデート出勤?ちゃんと、あのイケメンにちょっとでも釣り合うようにしなきゃね」

げらげら笑うお姉ちゃん、そりゃ、分かってる
私がキノと全然釣り合わないこと


「も~!うるさいうるさーい!もう、行ってくる!」


私はそんなおねえちゃんを追い払って
家を後にした