俺が十の時、若は七つだった。


あの時からずっと、あの方を守ってきたのは俺だった。


ずっと、そしてこれからも……。




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「時塚(トキツカ)様!時塚様!!」


だだっ広い城の中、俺はもう数時間ほど時塚様を捜索している。

全く……
十七にもなったというのに、中身はまだ子供だ。



「どこに隠れたのか…」


――ドンッと背中に衝撃があった。

転びはしなかったものの、バランスが崩れ、よろけてしまった。



「時塚様!?」
「驚いたか?」



後ろには満面の笑みの時塚様が立っていた。