手の温もり

「え…?」

「組むか?って聞いてんだ」

「いきなり言われても…夏羅簾のメンバーに聞かないとわかんないよ…勝手に総長の命令だって言っても可哀想…」

「俺はそれを望む。なんにしろ夏羅簾は隣街ではトップじゃねぇか」

「で,でも勝手に決めたり,勝手な行動は禁止。あたしが作った掟だもの。自分で破るつもりはないわ」

「へぇ。お前おもしれぇなぁ…」

「……そういえば…」

「あ?」

「あんたあたしのこと“お前”って言うよね?やめてくれない?あたしもあんたのこと白井って呼ぶから」

「組んでもねぇ奴の名を呼ぶつもりはない」

なによこいつ…腹立つ……

「で?あたしにどうしろと?天魔と組めと?」

「お前の好きにしろ。俺はお前と組んでみてぇ」

はぁぁあ!?

冗談じゃない!!!

なんで天魔と…

ん?

待てよぉ?

もし組んだら…

木村を倒せるかも?



イヤイヤイヤイヤ

ダメダメダメダメ

あたしだけの力で倒せるの!!!