この声が枯れるまで

「隼人は、一生ギター弾くつもり?おじいちゃんになっても?」


長尾の顔は夕焼け色に染まっていた。テーマパークの曲が楽しそうに流れている中、俺たちの中には、なんともいえない温かい空気が流れていた。


「もちろん。俺、ギターないとダメだから。」


ギターがあって、おれがいる。もしも、ギターがなくなったら、俺はなににつかまっていきていくんだろう。


分からない未来。想像しただけでもなんか怖い。


ギターが俺の前から突如姿を消した時、俺はどんな対応をするんだろう。




そして、未来の自分は笑ってすごしているのだろうか?


もしかしたら、今は予想していないようなことが起こるかもしれない。


そう思うと、永遠にこのような毎日が続いていることに幸福を感じるのだ。



「私ね。中学みんなと別々のところに行くって言ったじゃない?」


「ああ。」


「でもね。いくらあえない日が続いても、きっといきてるんだよね。」


「え?」

「心の中で、永遠に。会えないと思うと悲しくなっちゃうけど、心の中ではいつでも会えるでしょ?」


「そうだな。」




何気なく言った、長尾の言葉。『心の中ではいつでも会える』


この言葉がいつしか、俺を動かす最大のキーワードになったことなど、昔の俺はしらなかった。そう、この頃の俺は、何に対しても子供で、未来は明るいんだなんて、決め付けていた。仮に未来の自分が笑ってなくても、がむしゃらに歩んでいけば笑える日が来るなんて、簡単に考えていたんだと思う。



未来は残酷だというのにーーー………