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夢の中で小さい俺がわんわん泣いている。
『やだやだやだやだ。おねがいだからいかないでよぉっ!いっちゃやだぁぁぁ!!』
困った顔をする魔女に俺はしがみ付く。
『いくならぼくもつれてってぇっ!おいてかないでっ、おいてかないでぇ!!』
懇願すると魔女は仕方なさそうに小さく笑った。
『連れて行けないよ。だけど・・・その代わりに【約束】をあげる。』
前髪をそっと払った手の冷たさにビックリして泣くのを止めると、手とは正反対の温かく柔らかい感触が額に触れた。
『いつかまた会った時・・・会ったら今度こそ君を一生飼ってあげる。』
それはまるで呪文のように。
口角を吊り上げた微笑だけを残して、魔女は掻き消えた。
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