そんな俺の微妙な心を読んだみたいに
真珠がふふっと笑った。
「例えば・・・誰と付き合っていても他の誰かに心を奪われてしまう事は不可抗力だと思うのよね。
つまり、彼氏、彼女、夫や妻なんて言う肩書きなんてものは、人の心を拘束する鎖としては役不足・・・って、コト。」
さぁ、到着―――
そう言って、いつの間にか辿りついていた真珠の家
広い玄関前の屋根の下へ真珠がするりと飛び込んだ。
敷地の雑草からげこげこげこげこカエルの合唱。
ぅ~ん・・・・・
真珠の言葉はまるで呪文のようで。
しかし考えるには周りのカエルが煩くて。
俺は悩むのを放棄した。
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