「死にたくなきゃ退け。」 それだけ言って拳を振り付けた。 だがさすがに幹部。よろめいたが堪えた。 そこに更にもう一発決めようとして――― 「迎えが来たら通してって言ったじゃない。」 場違いに淡々とした声に、俺はぴょんっと飛び上がった。 奥の部屋から真珠と貴虎が出てきた。 「止めとけ、アギト。ソイツはコイツ迎えに来ただけだ。」 「へ?えっ!?迎え、て・・・ルーガが?その女を???―――って、オイッ、勝手に・・・」 慌てて止めようとする男を交わして、俺は真珠に飛びついた。