「みみみみみ美代っま・じゅっ!?」
這いあがりソファーの影から威嚇する俺に、美代は緩く首を傾げた。
「あら、知り合い?・・・ああ、昨日の。コンビニの店員さん。」
「ちげーわっ!!」
クスリと女が笑う。
多分、世間からしたら妖艶な微笑。
でも俺にしてみたら悪魔の邪悪な笑みにしか見えない。
「冗談よ。お久しぶりね。木崎貴虎君。」
俺に黒歴史があるとするなら
その一部分を真っ黒に塗りつぶした張本人。
「もう、シチューは食べられるようになった?駄目よ、好き嫌いは。」
「誰の所為だっ!!俺はあの後トラウマで拒食症一歩手前だっつーの!」


