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▶▶▶▶▶木崎 貴虎 side
「ぅい~す、貴虎さーん。」
溜まり場にしているガレージに入ると
見知ったコ―ハイが挨拶をしてきた。
ソイツが俺の後ろを見て「ん?」と眉を上げる。
「行きがかり上、拾った。シャワー使わすからなんか服持ってこい。女置いてったのなんかあんだろ。」
「ぅいっす。」
俺の後ろには見ず知らずの女。
泥まみれの濡れ鼠。
偶々、通りかかった道でどっかの男達に絡まれていて、見て見ぬふりも出来ず助けた。
まぁ、気まぐれ。
助けてやっただけでもありがたく思えと言いたいところだが、
男達に突き飛ばされたのか女は泥まみれのヒデェ有様で
さすがにその格好で帰すのもカワイソウか、とそこから近い溜まり場へ連れてきた。


