話によると、真珠は西商の野郎に連れてかれたらしい。
二人が消えた後にはどこのヤツか分からん男達が数人、
喧嘩負けした様子で転がっていたとか・・・。
目撃して連絡してきたヤツにしても去り際を偶然見かけたダケで、状況が良く分からないようだ。
「話が見えねぇんだけど・・・まぁ、ひとまず西商っつったら」
「木崎貴虎だろ。」
キザキ タカトラ
西商の悪ガキ束ねてる二年。
気遣わしげともいえるみんなの視線に俺は我知らず拳を握った。
「行けっか、ロウ。」
心配されんのは無理ナイ。
むか~し、俺の暗黒時代ン時、よく俺をイジメてくれちゃったガキ大将だし。
リベンジみたいに、前に一度だけガチったけど、
・・・負けたし。
クヤシイし、腹は立つケド
やっぱどこかにあンだよ、苦手意識。


