けれども。
――これでいいのか。
何かを決断するとき、いつも思う。
これでいいのか、これが最善か、これが最終か。
もっと良い方法があるのではないか、もっと、もっと。
飢えのようにそれはやってきて、あたしを放さない。
あたしは弱い。あたしは遅い。あたしは脆い。
最悪の事態が起きないようにしているのにいつもそれは起こる。
自分は神と呼ばれるけれど。
神はもっと慈悲深く、神はもっと残酷だ。
「ま、これの唯一の欠点は教師がもっとだらけるんじゃないかってことなんだが」
佐倉の明るい声で思考が途切れる。
「あ、ああ。それだけが不安だねぇ。龍娘ちゃんたちにはもっと働いてもらわないと」
「……どうにかなるさ。今までもそうやってきたんだ」
「そうだねぇ」
鐘の音が聞こえる。
昼休みももう終わりだ。
次の授業はどうなるのだろう。
――初、教師陣を憂う
これにて幕引き。